Month: December 2019
手写真で疥癬と診断されたら早急に抗真菌薬を!

手足の抹消部分に線状の湿疹やお腹や脚、腕などに赤い小さな発疹などが現れ、強いかゆみを伴う場合には、「疥癬」が疑われます。 この皮膚疾患は「ヒゼンダニ」と呼ばれるダニが、人間の皮膚に寄生することで発症する皮膚感染症です。 その自覚症状であるかゆみは、知られている皮膚疾患の中では、最高レベルともいわれています。 交尾を済ませたメスのヒゼンダニは、ハサミの付いた足を使って皮膚の角質層の中に「疥癬トンネル」と呼ばれるトンネルを掘り、そこに寄生します。 このダニに感染した人の手写真を見ると、赤い線状に発疹が出ていることが分かります。 トンネルを掘るスピードは、1日あたり0.5mm~5mmともいわれ、そのトンネルの中に1日2個~3個の卵を産み付けていき、合計120個以上の卵をトンネルの中に産み付けます。 孵化した幼虫は、その後トンネルから飛び出し人間の毛包に潜り込んで成長していきます。 そして孵化からおよそ12週間で成虫になります。 交尾直後のメスのヒゼンダニに、未感染の人が感染すると、およそ1ヶ月後に皮膚疾患が起こるとされています。 皮膚科で手写真などからこの疾患と診断された場合には、抗真菌薬で治療することになります。 疥癬に使用される抗真菌薬には、「イベルメクチン」「フェノトリン」「クロタミトン」などがあります。 また、世界中でこの疾患の抗真菌薬として知られている薬に「ペルメトリン」と呼ばれる抗真菌薬がありますが、日本ではまだ医薬品として認可を受けていないため、使用することはできません。 このうちイベルメクチンは、内服薬であり2006年8月に保険適応薬として認可を受けています。 皮膚疾患上、最高レベルとされるそのかゆみは、生活にも大変な支障をきたすため、確実に治癒させるためにも医師の診断を受け、手写真などにより疥癬と診断されたらきちんと治療しましょう。

2019年12月05日